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カタール航空のCAから外資系ホテルへ。挑戦を恐れず、自分に合う環境を見つける方法とは

カタール航空のCAから外資系ホテルへ。挑戦を恐れず、自分に合う環境を見つける方法とは

山本 翠さん
山本 翠(やまもと みどり)さん
関西外国語大学を卒業後、カタール航空に入社。キャビンアテンダント(CA、客室乗務員)として7年間勤務。その後帰国し、旅行会社やPR会社を経験後、外資系ホテルに入社。海外営業部のアシスタントとして契約社員で入社後、正社員に。宮古島での新ホテル立ち上げに携わった。これまでに訪れた国は75カ国。 カタール航空に入社し、7年間カタールに在住。世界中を飛び回っていた山本翠さんは、帰国後、外資系ホテルに転職し、宮古島での新ホテル立ち上げに携わりました。行動力溢れる山本さんは、どのように自分らしいキャリアを築き上げてきたのでしょうか。

日本とは生活も文化も異なる国カタールでCAとしてキャリアを形成

−まずは山本さんのキャリアについて簡単に教えてください。

関西外国語大学を卒業後、カタール航空に入社し、CAとして7年間カタールに在住していました。日本帰国後は旅行会社やPR会社などでキャリアを模索し、現在は外資系ホテルで働いています。宮古島での新ホテル立ち上げにお声がけ頂き、1年半ほど宮古島で働いていました。

−CAというお仕事には幼少期から興味があったのでしょうか。

いえ、幼少期からの憧れというよりも、大学での環境が大きかったです。大学では航空会社に就職する人が多く、私も英語専攻だったので英語を活かせる仕事に就きたいと思っていました。中東の航空会社に就職した友人が世界中を飛び回っているのを見て、CAという仕事に惹かれました。

−カタール航空を選ばれた理由は。

日本を拠点にした航空会社だと就航地が限られており、日本と海外の往復になります。でも中東の航空会社であれば、ヨーロッパやアフリカも近く、世界中に行くことができるのが魅力的でした。

−日本から離れたカタールで暮らすことに不安はなかったのでしょうか。

あまりなかったです。今まで海外に在住したことは一度もありませんでしたが、大学で中東の航空会社に就職する人が多く、「自分もやってみたい」という直感を大事に新たな環境に飛び込んでみることにしました。

−実際に住んでみていかがでしたか。

イスラムの国なので日本との違いに驚くことはありましたが、日本と全く異なる文化の国に住めるなんて貴重な経験だなと感じていました。毎月日本に帰国も出来ていましたし、生活を楽しんでいましたね。

−7年間の間でどのくらいの国に訪れましたか?CAとして働く中で、特に思い出に残っていることがあれば教えてください。

数えてみたら75カ国に訪れていました。私が印象的だったのはキューバで、街ではネットが繋がらなくて、プリペイドカードを購入して公園のホットスポットに行かないと繋げられないんです。なんだか昔にタイムスリップしたような感覚で、人も優しく、居心地が良かったです。

飛行機には様々な国籍・文化を持つ人たちが乗ってくるので、仕事では毎日驚くことばかりでした。イスラム教徒の方がメッカに向かうためにトイレでお清めを始めてしまったり。自分が常識だと思っていたことは、人によって全然違うんだなと感じた日々でした。

仕事内容に興味があっても、毎日が楽しいと感じられない。自分に合う場所を求めて模索した日々

−刺激的な日々だったと思いますが、転職を決意したのはなぜだったのでしょうか。

CAは体力勝負の仕事なので、30歳を目前にして、体力的にしんどくなった時に別の選択肢がなかったら嫌だなと考えるようになりました。日本で一度も働いたこともなかったですし、一旦日本に帰って別の経験をしてみようと思ったんです。自分にCA以外に何が出来るかも分からなかったですし、戻りたくなったら戻れば良いと思って、転職活動を始めました。

−転職活動はどのような軸で進められましたか。

好きな旅行に携われる旅行関係を中心に、カタールからでも転職活動ができる、オンライン面談を行っている会社を探しました。そして帰国して旅行会社に転職したのですが、自分には合わないと感じ、PR会社に転職。そこでも仕事を楽しいと感じられない日々が続き、結果的に2社とも約半年で辞める形となりました。好きだったCAの仕事を辞めて帰国したのに、自分に合う環境はどこにあるのだろうかと、とても悩みました。

何が合わないと感じたのかを紐解いた結果、仕事内容に興味があっても、オープンに発言しにくかったり、裁量権が少なく自由にやりたいことにチャレンジしにくかったりする環境だと、自分は仕事を楽しめないのだという気づきました。

−そういった経験を経て、外資系ホテルに入社を決めた理由を教えてください。

外資系のCAの友人がグループ会社に転職していることが多く、生き生きと働いている姿を見て、良いカルチャーを持った会社なんだろうなと感じていました。そこで面接を受けてみたのですが、コロナ禍で契約社員での募集だったため、コロナ禍の影響で契約を途中で切られることがないか不安があり、面接で確認しました。すると「この職種は本当に必要なポジションです。契約が途中で終わることはないです」とはっきり言ってもらえたんです。この会社なら、正直に思ったことを話し合える関係性が築けそうだと感じました。

また海外にもホテルを展開しているので、もしもう一度海外に行きたいと感じた時にも、キャリアを展開しやすいと考えました。

チームで達成できた宮古島での新ホテル開業

−どんな職種で入社され、どのように正社員へのキャリアチェンジを実現しましたか。

旅行会社にホテルを販売する海外営業部のアシスタントです。面接で感じた通り、会社はオープンに何でも話せる空気があり、悩み事やモヤモヤを抱えたまま仕事をすることがなかったので、とても心地よく過ごせました。英語を使ってのコミュニケーションなど、自分が培ってきた経験を活かせるのもやりがいに感じられました。

契約は2年でしたが、この会社が好き、もっと働いていたいという気持ちがあったので、当時の上司にそれを話したところ、正社員として会社に残れるようにと動いてくれました。そして、宮古島の新ホテルでの総支配人の秘書のポジションがあることを知りました。宮古島に行ったことはありませんでしたが、新天地で新ホテルの開業、新しい経験に刺激を受けられそうだと感じ、挑戦することにしました。

−宮古島での仕事はいかがでしたか。

カトラリーのブランド決めなど細かいところから、お部屋の内装のチェック、どこに何をしまうかまで、ホテルのあらゆることをチームで話し合って決めていき、とても貴重な経験でした。宮古島には初めて行ったのですが、家から徒歩5分で綺麗な海が見られて、毎日癒されていました。CAの頃はよく1人で飲食店に出向いて地元の方々と交流するのが好きだったので、宮古島でも1人で地元の飲み屋さんに出かけてみたところ、皆さんとても暖かく出迎えてくださいました。

−仕事のやりがいはどのような瞬間に感じますか。

これまでのサービス業やアシスタント業務の経験を通して、「チームをどう円滑に進めるか」を考えて行動するスキルが身についていると感じます。どんな仕事もチームワークなしには進みません。自分がチームの良い潤滑油になれたと感じられる瞬間が、私にとっての仕事の醍醐味です。だからこそ、皆の手で宮古島のホテルをオープン出来た瞬間は、とても誇りに思えました。

−様々な会社・職種を経験してきて、自分に合うのはどのような環境だと思いますか?

私は、遠慮せず何でもフランクに話せる関係性が築けることや、やりたいことにどんどんチャレンジしていける環境が心地よいと感じます。今の職場では自分の言いたいことをはっきり伝えると、サポートをしようと動いてくださる方が多く、挑戦してみたいことが次々に見つかります。外資系というカルチャーも自分に合っているのだと思います。

「何とかなる」。そう信じて新しい環境に飛び込む

−今後挑戦してみたい仕事はありますか?

今の会社には応募制度があるので、マーケティングの仕事にもチャレンジしてみたいです。PR会社にいた時に仕事内容としては面白いと感じていたことだったので、今の会社のカルチャーなら楽しめるんじゃないかと思っています。

また次のキャリアステップとして、マネジメントをやってみたいですね。「こんな人になりたい」と思える、尊敬できる上司が多いんです。それに部下を育てるためには自分が成長しなければならないことが多いと思います。せっかく自分の人生の時間を費やして仕事しているのだから、成長に繋がる機会を増やしていきたいです。

−これからも山本さんは様々な新しい挑戦に挑んでいくのでしょうね。プライベートでは、どのようにリフレッシュしていますか。

最近はスイミングに週2回通っています。1時間集中して泳ぐと、やり切った感じがしますし、リフレッシュになっているのだと思います。あとはお風呂に入ったり、ヨガをしたり、友達に会ったり、旅行に行ったりしていますね。

−旅行はお一人で行くことが多いですか?

友達と行くこともありますが、1人で行くことも多いです。食べることが大好きなので、美味しそうなお店にふらっと入って、周りの人と仲良くなるんです。そうすると地元の美味しいお店を教えてもらえたり、連れて行ってもらえたりします。宮古島にいたときもそうだったのですが、1人で地元のお店に行ってフランクに話してみると新しい発見も多くて楽しいです。

−山本さんの軸になっている、人生の中で大事にしている価値観は何でしょうか。

「何とかなる」ということでしょうか。新しい挑戦をする時は悩みすぎてしまう前に、まずはカタールに行ってみよう、宮古島に行ってみようと行動してきました。でもその結果何とかなっているし、良かったなと思うことが多いです。

−10年後、どんな人になっていたいですか。

ちょうど10歳くらい上の職場の先輩が、いつもニコニコして感情の起伏が穏やかで、みんなに平等で、仕事もできる素敵な方なんです。その方を見ていると、もっと内面や性格を成長させたいと思わされます。常に自分をご機嫌にできる自分になっていたいですね。

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