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「私にできるだろうか?」その違和感には、名前があります ―― インポスター症候群

4月に入り、昇進や新しい部署で心新たにお仕事を始められた方も多いのではないでしょうか。桜の季節が過ぎてゴールデンウイークが始まり、やっと少し、新生活のペースがつかめてきた頃でしょうか。

さて、そんな新しい環境に挑戦する中で、

「なぜ自分がこのポジションに選ばれたのか分からない」「他にもっと適任の人がいるはず…」

そんな風に感じたことはありませんか?

その自信のなさに、実は名前がついていることはご存知でしょうか?

今回は、「みんな」その自信のなさを感じている、という日経新聞の記事をご紹介します。

それが、インポスター症候群(Impostor Syndrome)です。


インポスター症候群とは?

インポスター症候群とは、

「自分は実力がないのに、周囲をうまく騙してここまで来てしまった」と感じてしまう心理傾向のこと。

“Impostor”は「詐欺師」を意味し、まるで「自分は詐欺のように評価されている」と思い込んでしまうのです。

この感情は決して珍しいものではありません。

たとえば、元アメリカ大統領夫人のミシェル・オバマさんも次のように語っています。

“I still have a little impostor syndrome. It doesn’t go away…”

(私は今でも少しインポスター症候群を感じます。それはなかなか消えないものです)


2025年1月27日 日経新聞『私なんて…社員の過小評価「症候群」を克服 背中押す企業』より


私自身の経験

ここで、ふと思い出した私の経験をシェアしたいなと思います。

営業職として働いていた20代の頃、私は何度か社内で表彰される機会に恵まれました。

けれどそのたびに「運が良かっただけ」「私は特別なことはしていない」と、自分の力を受け入れることができませんでした。

今思えば、長時間労働、残業文化に飲み込まれないように、日々工夫しながら取り組んでいたことは確かな努力でした。

けれど当時の私は、他人との比較ばかりをして、自分の実績に自信を持てずにいたのです。


少しだけ、自分に優しくなれる視点を

こうした感情は、真剣に仕事に向き合う女性ほど抱きやすいとも言われています。

誰かに「自信を持って」と言われても、簡単にそうできるものではないのかもしれません。

それでももし、

「それでもやってみよう」と思えた瞬間や、「今日はちょっと頑張れたかも」と思える日があったら、その気持ちをぜひ、大切にしてみてほしいと思います。

そんな風に感じてしまうのが自分だけではないこと、このモヤモヤに名前があることを知るだけでも、ちょっとだけ誰かの、前を向くヒントになれたら嬉しいなと思います。


この記事を書いた人:阪口裕子(Career Bloom 企業研修イベント企画・ライフキャリアコーチ)

大阪で子育てをしながら、月1で東京出張&フルリモート勤務中。元営業現場の最前線&高校の先生という経験を活かし、キャリアと子育てのリアルに向き合いながら、「すべての人が自分らしく働ける社会」を目指して日々試行錯誤しています。「家族と週末どこで楽しく過ごそう?」を考えるのがささやかな楽しみ。おいしいお酒も好きです🥂

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